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何かと怪しいイメージのあるアムウェイ(amway)という会社ですが、ここではその評判や仕組みがどうなっているのか、徹底的に解説します。
アムウェイというと、ネズミ講やマルチ商法といった怪しいイメージが強い人も多いです。
確かにアムウェイはマルチ商法と似たようなやり方である「マルチレベルマーケティング(MLM)」で利益を上げていますが、べつに違法だとか悪いことをしているわけではないんですよ。
要するに口コミだけで利益をあげるやり方で、ビジネスの手法としては完全に合法なんです。
ただ、とにかく会員を増やすために、宗教的な勧誘が多く行われていることも事実ですから、まったく問題がないとも言い切れません。
「アムウェイに洗脳されて大変な思いをした」
「親しい人がアムウェイに洗脳されて困っている」
などなど、少し調べてみれば、アムウェイに関する悩みや苦情をたくさん見かけますからね。
この記事では、アムウェイの仕組みを徹底解説するとともに、アムウェイの世間での口コミや評判から、アムウェイのいいところ、はたまた失敗したひとの末路・・・、
そしてなにより、アムウェイって本当に稼げるのか?
という疑問に対する真実に迫ります。
アムウェイとは?
そもそもアムウェイとは一体なんなのでしょうか。会社の概要や仕組みを徹底的に解説します。
まず「アムウェイ」って言葉は一体どんな意味なのでしょう、気になりますよね。
これは「American Way」の略で、直訳すると「米国のやり方」という意味です。
米国らしい公平で平等なやり方、ルールを大切にするというポリシーから、このような社名にしています。
「老若男女関係なく、努力すればそれに見合った報酬が得られますよ!」
という、アムウェイ社からのメッセージも込められているのでしょう。
そんな、合理的で平等なアメリカンスピリッツを大事にしているアムウェイという会社。
その実態は、自社の商品を「人から人へ伝えて売る」という商売をしている会社なのです。
アムウェイは、自社で洗剤などの日用品や化粧品、サプリメントなどを開発していて、それを口コミだけで売り込んで売り上げを取っています。
つまり、広告やCMを一切使わず、お店を建てて店頭販売をするのでもなく、アムウェイ会員による紹介だけで商品を売ってるんですね。
このような販売の方式(顧客に直接販売する方式)を「ダイレクト・セリング」と呼びます。
ダイレクト・セリングで広告にお金を使わないだけでなく、製品のすべて(ボトルやキャップなどの部品や包材すべて)を自社で製造していて、コストを最小限に抑えて高利益を得る、という方針で運営しているんですね。
では、アムウェイについて、概要や活動の実態などをもっと細かく見ていきましょう。
アムウェイは、世界各国に会社を立ち上げています。
同じアムウェイの会社でも、国によって仕組みや実体、もちろん評判もかなり違っているので、日本のアムウェイだけでなく、特に注目しておきたい国のアムウェイについても、概要や仕組みをわかりやすく解説します。
日本アムウェイの概要
アメリカのミシガン州エイダに本社があるアムウェイ、その10番目の拠点として設立されたのが日本Amway(日本アムウェイ)です。
正式な社名は「日本アムウェイ合同会社」。
日本アムウェイは1979年に設立され、現在の会員数は約70万人、年間売り上げは1,000億円ほどです。
(Amway(日本アムウェイ)公式サイト、データ集より)
会員が売り込みをしてくれるため、年間1,000億の利益にもかかわらず社員は500人程度で運営しているという・・・なんとも不思議な会社ですね。
また、日本アムウェイは募金やボランティアなどの活動も行っています。
具体的には、「Amway ONE by ONE こども募金」という社会貢献活動のプロジェクトがあるんです。
世界100以上の国と地域のアムウェイが2003年より共通のテーマで取り組んでいる社会貢献活動がOne by Oneこども基金です。支援を必要とするこども達に夢や希望、自信を与えられるような機会をつくり、広く社会に働きかけていく活動です。
特徴的な海外のアムウェイについて
アムウェイは、アメリカや日本だけではなく、多くの国に広がっています。
本社はアメリカで、1959年、リッチ・デヴォスとジェイ・ヴァンアンデルの2人の創業者によって設立されました。
それ以来、多くの国にネットワークを広げています。
アムウェイの支社がある国は、アメリカと日本含め、中国やベトナム、イギリスなど58カ国にも上ります。
また、支社がなくてもアムウェイのビジネスを展開したり、製品を受け取ったりできる国もたくさんあるんです。
それらも含めると、アムウェイは100以上の国にネットワークがあるんですね。
なかでも注目したいのは、アメリカ、中国、ベトナムのアムウェイについてです。
アメリカのアムウェイ
アムウェイが本社を構えるアメリカでは、やはり日本よりも活動の規模が大きいです。
アムウェイという会社、そしてアムウェイ会員が行っている「ネットワークビジネス」って、日本ではあまり良い評判がありませんよね。
やっていることは、「人に直接売り込んだり勧誘したりする」というものなので、それを迷惑に思う人が多いからです。
しかし、アムウェイ発祥の地アメリカでは、ネットワークビジネスは一定の市民権を得ています。
もちろん、嫌っている人もいるのは確かです。
アメリカでは、さすがにアムウェイの活動の規模も大きく、イベントにはハリウッドスターや芸術家がゲストとして招かれます。
「クリントン元大統領がゲストとして参加した」という話もあるくらいに、アムウェイはアメリカではそれほど大きな存在なんですね。
スターだけでなく大統領までイベントに参加したということから、「アメリカ経済政策の上でもアムウェイが重要なポジションにいる」、という事実が伺えます。
実際、そのイベントでクリントン元大統領は、「アメリカの経済発展の重要な役割を担う」としてアムウェイを絶賛していたといいます。
とはいえ、「アメリカでは、アムウェイは評判がいい!多くの人にアムウェイのやり方が受け入れられている!」と考えるのは早とちりかもしれません。
アメリカの人々は、アムウェイが好き、ネットワークビジネスに寛容というよりは、「個人がビジネスを頑張ることに対して寛容」と考えるのが妥当でしょう。
特に近年、アメリカでは「エージェント」(日本でいうと個人経営や請負)として、会社に勤めずに仕事をする人が増えていますからね。
アムウェイのネットワークビジネスは、「リスクが少ないビジネス」だから、取り組む人が多いのです。
中国のアムウェイ
アムウェイは、中国での売り上げが40%ともいわれるほど、中国での売上が大きいです。
実際に、100以上の国に展開しているアムウェイの中でも、売上は中国アムウェイがダントツの1位なんですよ。
中国におけるアムウェイの評判や印象は、日本ほど悪くはないようです。
ただ、アムウェイの商品は中国の庶民層には少し高価なようで、アムウェイの商品を買ったり、アムウェイでネットワークビジネスをやる人は富裕層に限定されます。
(※中国では、富裕層の人口だけで日本の総人口を超えるくらいですから、富裕層の間で流行っているだけでも相当な売上になります。)
中国でアムウェイが受け入れられている要因として、主な販売方式が「ダイレクト・セリング」ではない、という点が大きいです。
「え、でも口コミのみの販売がアムウェイのポリシーでしょ?ダイレクト・セリングじゃないアムウェイってあり?」
なんて疑問に思われるかもしれませんが・・・。
実は中国では、アムウェイ進出当初、ダイレクト・セリングという売り方は法律で禁止されていたんです。
だから、仕方なく普通の小売店と同じ仕組みで、店舗を設けての販売を始めたんですね。
ちょっと特殊ながら、稼ぎ頭である中国アムウェイ。
お金持ち以外の人にも評判が広がり、より多くの人がアムウェイの商品を使うようになったら、売り上げはもっと大きく伸びるでしょう。
ただでさえダントツ1位の売り上げを取っているうえに、さらなる伸びしろを持っていることを考えると、今後の展開が楽しみです。
ベトナムのアムウェイ
2008年にベトナムに進出、それからなんと5年で、ベトナムのアムウェイの売上は100カ国中の12位になりました。
不思議なことにベトナムでは、アムウェイがどんどん伸びているんです。
ベトナムのアムウェイが拡大している理由として考えられるのが、
- ベトナムの人たちは勤勉である
- ベトナムの人口が増加している
という2つの点です。
まず「ベトナムの人たちは勤勉である」ということ。
新しいビジネスに対して物おじせず、とにかくチャレンジして実績を積むのです。その結果、アムウェイの会員がどんどん増えているのでしょう。
そしてもうひとつ、「ベトナムの人口増加」というのも、ベトナムアムウェイが実績を伸ばしている大きな要因です。
日本の人口が減少しているのに対して、ベトナムの人口はこれからも増えていくといわれています。
人が増えていく国と減っていく国、人との繋がりで基盤を築くネットワークビジネスが発展できるのは、いうまでもなく人口が増えている国です。
ベトナムは発展途上国ですから、若い人が多く、将来性があります。
ベトナムではこれからも、アムウェイのようなネットワークビジネスが、人が増えるのと一緒に発展していくでしょう。
アムウェイのサプリメントブランド「ニュートリライト」は、ACミランの公式スポンサー!?
アムウェイのサプリメントブランドであるニュートリライト(Nutrilite)は、ACミランの公式スポンサーです。
ACミランといえば、イタリア、セリエAの名門サッカークラブ。
日本代表のエース、本田圭佑選手も在籍しています。
そして、ニュートリライトというのはアムウェイのサプリメントブランドで、売上高はなんと世界一。(※2010年小売金額ユーロモニターインターナショナル調査に基づく。)
トリプルXなどの、人気で評判の良い商品を作っています。
ACミランは、ニュートリライトの製品を使った選手を分析した結果、体調やプレーにいい結果が出たと結論付けているんです。
本田選手も、ニュートリライトを使っているかもしれません。
世界の一流クラブで効果が認められるほどに、アムウェイのサプリメント商品の質は高く評価されています。
また、ニュートリライトはサッカーの国際的スーパースター、ロナウジーニョの公式スポンサーにもなっていて、ロナウジーニョが出演するニュートリライトのテレビCMもあるんですよ。
ロナウジーニョと協働で、ACミラン基金へ寄付などの活動も行っています。
アムウェイの評判や口コミは?
アムウェイの世間での評判や口コミから、アムウェイの良いところや悪いところ、その実態について考えてみます。
アムウェイの世間的な評判や口コミ
世間では、怪しいというイメージが強いアムウェイですが、商品は評判が良かったりと良いところもあります。
ただ、「アムウェイ」という言葉を見たり聞いたりすると、ちょっと嫌な感じがする、良いイメージがない、という人のほうが多いのが現実です。
アムウェイのビジネス、販売方法は、ダイレクトセリング=MLM(Multi Level Marketing)=ネットワークビジネス=マルチ商法ですからね。言葉は違えど、全部同じ意味です。
広告や店舗を使った一般的な販売方法とは違いますが、人から人に商品を売るという、もちろん違法でもなくちゃんとしたビジネスではあります。
日本ではどうしても「マルチ商法=悪!」みたいなイメージが強いですから、違法ではないかと勘違いする人も多いです。
マルチ商法という言葉自体は悪い意味を持っていませんが、詐欺を行う悪質なマルチ企業がたくさん出てきてしまったため、嫌なイメージが根付いてしまったという歴史があります。
しかし、1973年以降、連邦取引委員会事務局が悪質な商法を展開している会社を摘発していき、きちんとした規定を設けたため(1976年の「訪問販売等に関する法律」、後の「特定商取引法」)、いまではアムウェイなどのマルチ、ネットワークビジネスは法律的にも公式に認められているものなんですよ。
ともあれ、今でも「マルチ」という言葉が、日本では基本的に悪い意味で使われているのは事実です。
アムウェイも、調べてみれば悪い評判がたくさん出てきます。「被害者体験のブログ」や「被害者の会」なんてものまであります。
なかには「アムウェイのdisをdisる」なんておもしろいものもありました。笑
(アムウェイの会員はディストリビューターと呼ばれていて、それとdisるをかけてるんですね)
簡単にまとめると、アムウェイの悪い評判や口コミの原因は、大きく次の3タイプに分かれます。
- 無理な勧誘によるトラブル
- 人間関係のトラブル
- 金銭的なトラブル
アムウェイの悪い評判① 無理な勧誘によるトラブル
迷惑な勧誘をされたり、会員になったらやりたくないことを強要されたりと、精神的な被害をこうむったという人が多いですね。
- 断っているのにしつこく勧誘された
- 無理に友達に連絡を取るように迫られた
- アムウェイの名前を出さずに勧誘しろと言われた(ブラインド勧誘は違法では?)
- 辞めたいのにしつこく引きとめられた
- セミナーに半ば強制的に参加させられた
具体的にはこんな話が多いです。
「会員になったら、友達は巻き込みたくないのに、友達をリストアップして連絡するように強要された!」
「アムウェイの名前を出さずに勧誘しろと言われたけど、ブラインド勧誘だよね?違法行為はしたくないのに!」
「ビジネスがうまくいかないから辞めたいのに、しつこく引きとめられて苦痛」
などなど・・・、会員になったはいいけど嫌なことを強要されるという口コミも多いです。
アムウェイに勧誘さる側の人だけでなく、一度会員になった人からも、このような理由で悪い評判が広まっているんですね。
アムウェイの悪い評判② 人間関係のトラブル
アムウェイに関わったことで、人間関係が壊れて取り返しのつかないことになった、というたぐいの話もよくききます。
- 周りの友人や彼氏、彼女がどんどん離れていった
- 会社を退職に追い込まれた
- 離婚騒ぎになった
「友達や知人だけでなく家族も、勧誘をした結果自分から離れて行き、最終的にはアムウェイ関係の人間関係だけが残った」
「職場の同僚に紹介したら、会社で大騒ぎになった」
「夫にばれて、離婚騒ぎになった」
などなど、アムウェイがきっかけで大切な人間関係が壊れてしまった、という体験談も多いんです。
アムウェイの勧誘や商品の紹介をしたことで、相手が自分のことを不審に思ってしまうんですね。
みんな、「アムウェイ=マルチ=悪!」というイメージが強いですから、アムウェイという名前を出しただけでやばいと思われて、「やめなよ!」「離婚だ!」なんてトラブルになってしまうことも多いのでしょう。
せっかくビジネスを頑張ろうとしているのに、動けば動くほど自分の信頼がなくなっていくというのは怖いですね。
アムウェイのディストリビューターをやったことがある人は、ほぼ例外なく商品の口コミをした途端に「怪しい」という目で見られる、「関わらないで」と言われる寂しさを経験するといいます。
また、逆に周りの大事な人(友人や家族、恋人)がアムウェイにはまってしまい、辞めさせたくて困っている、というパターンの悩みも多いです。
アムウェイの悪い評判③ 金銭的なトラブル
アムウェイの会員になったことで、金銭的な被害をこうむった、という話もあります。
- 買い込み購入をするようにと指示がある
- 収入は増えないのに出費がかさみ辞めることになり借金だけが残った
アムウェイを始めたことで、金銭的な負担が大きくて、辛かったという話もあります。
商品を大量に買うようにと指示されたりなど、たとえ商品が気に入ってアムウェイ会員になったとしても、使いきれない量の商品を購入しろと言われたら困るし迷惑ですよね。
また、アムウェイ会員のなかで上位のタイトル(エメラルド、ダイアモンドなど、階層の中での高いランク。ランクが高ければ稼げるが、毎月リセットされる)を維持するために、必要のない商品を買い込んでいる人もいます。
このように商品をたくさん買って上位の階級をキープしている人は、損を覚悟で商品を激安店に半額で売ったりしています。
必要のない商品を買い込んでまでアムウェイビジネスを続けたけれど、結局うまくいかずに退会、借金だけが残ってしまった、なんてかなり悲惨な話ですが、実際に起こっています。
その他、アムウェイに対する口コミ
SNSやブログなどでささやかれる、アムウェイへの率直な感想や評判からも、やはり多くの人にアムウェイが良く思われていないことがうかがえます。
以下、ネット上でささやかれる、アムウェイに対する人々の感想、評判を抜粋してみました。
- 「アムウェイのバーベキューパーティーの誘い来たけど、タダで参加できるとか胡散臭い」
- 「アムウェイ社の公式のイベントはアンチアムウェイにも評判がいいらしいけど、バーベキューなどのイベントはほんと行かない方がいい」
- 「友達からのアムウェイの勧誘がうざい。あーこいつやばい、洗脳されてるな・・・って思ったからきっぱり断った」
- 「懐かしい友人からのお茶の誘いor出会ったばかりの人からのお茶の誘いは、たいていアムウェイの勧誘に繋がるので注意すべき」
- 「アムウェイのミーティングとかいうのにつれて行かれたけど、みんな同じ水筒、同じエナジードリンク持ってて同じタイミングで笑ってて、なんかきもいと思った」
- 「友人がアムウェイにはまってて、『アムウェイを始めたからって離れていくような人は、真の友人や家族じゃない!!』と言い切り家庭崩壊、会社も辞めててバカかと思った」
アムウェイのネットワークビジネスは、ちゃんとしたビジネスであるはずなのですが・・・。批判的な言葉ばかりですよね。
ネットで検索してみると、2chなどでアンチスレがたくさん立っているくらい、アムウェイの評判は悪いのが事実です。
ここまで評判が悪いのは、おそらく「一般人が簡単に関わることができるビジネス」であることが大きな原因だと考えられます。
営業のノウハウなどを全く知らずに、とにかく入会させよう、買わせようと勧誘に必死になるあまり、人に迷惑をかけてしまう会員が多いのです。
自分が稼ぎたいばっかりに、法律を無視した悪質なやり方で勧誘する会員もたくさんいます。
そのような迷惑で悪質な活動が目立ってしまうばかりに、悪い評判がなくならず、どんなに商品が良くてもなかなか伝わらない、というのが現状です。
会員全員が、アムウェイという会社や商品、またネットワークビジネスに関してしっかり勉強して、人に迷惑をかけず真面目に取り組んでいる人であれば、こんなに悪い評判はおそらく立たなかったでしょうね。
もしもアムウェイをビジネスとして取り組むのであれば、「世間的な評判の悪さ」という逆風に立ち向かいながら努力する必要があります。
アムウェイのいいところ
悪い評判ばかりが目に付くアムウェイですが、もちろん良いところもあります。
とりわけ商品の質には定評があります。
本当に悪質でやばい会社なのであれば、本社が綺麗で大きなビルだったり、そもそも大手ネットワークビジネス事業者として続いていたりするわけがありません。
これだけ悪い印象が強く、実際に評判の悪いアムウェイが、長くネットワークビジネス大手として君臨している理由として、まず大きいのが「商品の質がいい」ということです。
評判を調べると悪評が目立つアムウェイがですが、不思議と商品に対する悪口は全くといっていいほどみかけません。
ディストリビューターの中で、自分の階級を上げたいために商品を不必要に買い込む人もいるにはいるようですが、純粋にアムウェイの商品を気に入っているから買っている、使っている、という人も多いのです。
販売やビジネスが目的なのではなくて、商品が気に入っているから会員になっている、という人もたくさんいます。
だからといってアムウェイの商品はすべてが素晴らしい!というのは極端な解釈だということも忘れてはなりません。
たとえば、ACミランやロナウジーニョのスポンサーになっているニュートリライトのサプリメントなどは、「結果がすべて」のプロサッカーチームに認められているわけですから、品質の良さについては疑う必要はないでしょう。
ほかにも、醤油や味噌などは原料の育て方から製法まで、伝統的な作り方にこだわっているので、値段に見合う品質の高さになっています。
ただ、シャンプーなど評判があまり良くない製品もあるので、一概に「アムウェイの商品だからいいものだ!」という判断はしない方がよさそうです。
ともあれ、アムウェイが商品をこだわって作っているのは事実なので、商品が気になるのならアムウェイの公式サイト、ブランド一覧から、製品の詳細を見てみてください。
自社の製品には自信をもっています。
(口コミで売っていくからには、製品が良いのは前提というか、当たり前ではあるのですが。)
また、全国一律、配送料無料で商品を配達してくれるというのもいいところですよね。
商品自体の価格はそうでもないのに、配送料で結局高いお金を払わなければならない、ということはよくありますから、これは素直に助かるんじゃないでしょうか。
アムウェイ商品を口コミする際も、「配送料はかからないよ」ということで、商品の紹介がしやすいですしね。
1年間は、どの商品でも返品可能、というのも評価できるポイントです。(※一部商品を除く)
化粧品やサプリなどは、使用済みでも返品可能となっていますから、よほど製品に自信があるのでしょう。
商品については、実際に評判が良いのは事実です。
高い価格設定もぼったくりというわけではなく、それに見合った品質・サービス(配送料無料などのサービス)で作られている、ということがわかってもらえたと思います。
アムウェイのビジネス会員になるメリット・デメリット
では、ビジネス面でのアムウェイのいいところとはなんでしょうか。
もちろん、会員になることで得られるメリットがなければ、誰も会員にはなりません。
アムウェイの会員、ディストリビューターになってビジネスを行うメリット、デメリットについて説明します。
アムウェイ会員になることのメリット
アムウェイの会員(ディストリビューター)になることのメリットは、大まかにいうと
- 製品を安く買える
- 小額での起業ができる
- ビジネスについて学べる
これら3つがあげられます。
製品については、会員価格で購入することが可能です。
だから、ビジネスに興味はなくてもアムウェイの会員になる人がいます。
具体的には、ディストリビューターとしての購入であれば、標準価格の約20~25%オフ。
ショッピングメンバーであれば、標準価格に対して、ディストリビューターの割引率+10%の割引が適用されます。
(たとえばディストリビューターが20%オフで購入できる商品であれば、10%オフで買える)
肝心のビジネス面でのメリットですが、一番大きいのは「誰でも小額で起業ができる」というところでしょう。
年会費は3,600円と安いうえに、脱退時に返還されるので、実質ノーリスクですね。
ディストリビューターになるということは、ビジネスを始める、個人事業を立ち上げるということと同じです。
つまり、ディストリビューターは独立した個人事業主と同じ扱いになります。
社員になるわけではないので、誰の上司でも部下でもなく、自分のやりたいようにビジネスができるわけです。好きなようにアムウェイを紹介して、成果を上げた分だけ報酬が支払われます。
わかりやすくいうと、コンビニなどのフランチャイズオーナーと同じ仕組み。
「アムウェイ」という会社の商品を販売したり紹介することで利益を得ることができて、売れれば売れた分だけ自分の収入になります。
「アムウェイ会員になる」=「起業してビジネスを始める」
と考えると、支払うのは年会費3,600円のみ(脱退時に返還される)ですから、ほぼリスクなしに起業ができるわけですね。
また、ディストリビューターになるには、特別な資格や経験などは必要ありません。
20歳以上(学生は除く)であれば、誰にでも平等にチャンスがあるんですよ。
そこは「American Way」を大事にするアムウェイですから、どんな人物であろうと、会員であれば成果を上げた分だけちゃんと報酬を支払ってくれる仕組みになっています。
そしてもうひとつ、見落とされがちなメリットなのですが、「ビジネスについて学べる」というのもなかなか魅力的です。
マーケティングや成功マインド、組織運営の仕組みについて、ビジネスを通して勉強することができます。
ディストリビューターは、アムウェイのトップリーダーのスピーチなどもきけますからね。成功者の話を聞くことは、アムウェイだけでなくどんなビジネスにおいても役に立ちます。
個人事業やビジネスに興味があるのなら、ひとつの経験として得られるものがあるでしょう。
もしアムウェイで成功が難しかったとしても、ひとつのビジネスに触れる、参加する、というのはなかなか貴重な体験になるはずです。
アムウェイ会員になることのデメリット
年会費が3,600円のみと、一見するとリスクがなさそうに見えるディストリビューターですが、
- 稼ぐのは大変
- 一人前になっても活動経費はかかる
などのデメリットがあります。
ディストリビューターのビジネスの致命的な弱点として、「稼ぐのがかなり大変」というデメリットがあります。
なんとか勧誘するために、「アムウェイなら簡単に稼げる!」、「アムウェイなら成功者になれる!」みたいな営業トークをする人がたくさんいますが、それははっきりいって間違いです。
アムウェイはおいしい儲け話ではありません。
れっきとしたビジネスです。
人とコミュニケーションをとって、商品を一つ一つ販売していく、また自分の思うアムウェイの魅力を伝えていく、という、地味だけれど当たり前の作業をコツコツ積み上げていくことになります。
楽して儲けられる!という勘違いをすると、後々痛い目を見ることになりますよ。
セミナーなどに参加して、仲間内の話をきいたり勉強したりすることも必要になりますし(セミナーは有料)、商品を紹介するためにまずは自分で買って使ってみる、などの努力も必要です。
相手に本当に良いものだとわかってもらいたいなら、説明だけでなくて商品をひとつタダで渡す、くらいの工夫も必要でしょう。
なんだかんだと時間やお金がかかるのです。
初期投資は少なくても、アムウェイで稼ごうと思うと、毎月相当な金額を投資しなければなりません。
具体的に計算してみると、月の活動経費はこんなにかかります。
活動名 | 費用 |
セミナー代 | 10回×1,000円=10,000円 |
アフター代 | 10回×1,000円=10,000円 |
交通費 | 30日×1,000円=30,000円 |
アポイント代 | 8人×3,000円=24,000円 |
その他、イベントやホームパーティー | 2回×3,000円=6,000円 |
製品代 | 20,000円 |
合計 | 10万円 |
一月に、合計10万円もの活動経費が掛かります。
これらにかかる時間を考えても、かなりきついですよね。
多少稼げるようになったとしても、月10万円も経費で飛んでしまってはプラスはほぼ無しです。
そのうえ、1年間のうち1カ月の売り上げ200万円達成で、もらえる報酬は月数千円~10万円程度と、還元率がかなり悪い仕組みになっているのも、厳しいポイントです。
たとえ頑張って上級のタイトルを取ったとしても、今度はそのタイトルを維持しなければいけませんから、相変わらず活動経費はかかります。
それに、上級のランクである以上、ダウン(自分のグループの下にいる人たち)には「自分は儲かっているよ」というイメージをもってもらわなければなりません。
ダウンに脱退されたら自分の収入が減ってしまいますからね。
いいところを見せてモチベーションを保ってもらわなければいけないわけです。
そうなると、上に行けば行くほど、ダウンのフォローなどでさらに大きな活動経費が必要になるのは明白です。
アムウェイと宗教の真実の関係とは
宗教、特に創価学会と関係があるのではないかと噂されることのあるアムウェイですが、真実はそうではありません。よく誤解されるようですが、アムウェイは創価学会とはなんの関係もありません。
アムウェイと創価学会の関係を語る人も多いようですが、それははっきりした根拠のない憶測にすぎません。
では、なぜ「アムウェイは創価学会と関係している!」なんて噂が生まれてしまったのでしょうか。
アムウェイと創価学会の関係を疑っているのは、主に「アムウェイ会員からしつこい勧誘を受けたことがある人」です。
アムウェイ会員の中には、宗教じみた勧誘をする人もいますからね。
(というか、実際には宗教じみた勧誘をする会員の方が多いかもしれません。ほんとは、そういった迷惑な勧誘は控えるべきなんですけどね)
「創価学会」=「しつこい勧誘」
「アムウェイ」=「しつこい勧誘」
「創価学会」=「アムウェイ」!
みたいな関連付けが起こってしまっているのでしょう。
実際、しつこいアムウェイ会員の勧誘と、創価学会の勧誘はやり方が似ています。
- アムウェイの勧誘であることは伏せてパーティーに誘う。パーティーの他の参加者も実は全員アムウェイ会員。
- 当たり前のように勧誘が始まる。囲まれて勧誘され、圧迫感がすごい。
- 「アムウェイ始めれば幸せになれるよ!これであなたも幸せだよ!!」などと異常なテンションで迫られ、断りづらい。
だいたいこのような流れのようです。
たしかに、これでは宗教の勧誘と変わらないですね。
だいたい、ビジネスの誘いなのに「これで幸せになれるよ!!」なんてどう考えてもおかしいです。
アムウェイ社側は、「無理な勧誘はしないこと」、「相手に事実にないような大きな話をしないこと」などを、ビジネスをするうえでの注意として提示しているはずなのですけどね。
自分の利益を上げるために必死になってしまって、そういったルールを守れていない会員が多いのでしょう。
それが結果的にアムウェイの評判を下げていると思うのですが・・・。
このような宗教じみた強引な勧誘をする会員は、「アムウェイ信者」と呼ばれて嫌悪されているようです。
アムウェイを崇拝するかのように崇め、アムウェイ製品をこよなく愛し、相手に強引に良さをわからせようとする人、それがアムウェイ信者です。
アムウェイ信者は、
「アムウェイの良さがわからない人はバカ!」
「アムウェイを教えてあげないことこそ、相手にとっては損害だ!」
という思考になってしまっているんですよね。
(心からアムウェイを愛しているという点で、「真のディストリビューター」といえるのかもしれませんが、彼らがやっている強引な勧誘は確実にアムウェイの評判を下げています)
「自分の利益を考えて」というより、「なんとしてもアムウェイの良さをわからせたい!」という気持ちで、こんな宗教じみた勧誘をしてしまう会員(信者)も多いのでしょう。
また、「アムウェイに勧誘してきた人が創価学会にも入っていた!」というパターンも多いようです。
「アムウェイへの勧誘がしつこく、そのしつこい人が創価学会にも入っていた」となると、アムウェイが創価学会との関係を疑われるのもしかたのないことなのかもしれません。
結論としては「アムウェイと創価学会には関係がある」というよりも、「アムウェイ信者による勧誘は、創価学会の勧誘と変わらない」、また「創価学会に入っているアムウェイ会員が多い」というのが真実ですね。
アムウェイで失敗した人の末路
アムウェイを始めたはいいけれど、うまくいかず失敗してしまった人は、ときに悲惨な末路をたどってしまいます。
- 不労所得
- 権利収入
- 楽しい時間と自由
- お金持ちになって優雅な生活
「アムウェイビジネスで成功者になって独立して、個人事業主として優雅に稼ぐんだ!」
そんな希望をもって始めたアムウェイ。
けれど、ネットワークビジネスはそんなに簡単にうまくいくようなものではありません。
「とにかくアムウェイを始めれば成功できる!」、「アムウェイなら簡単に儲けられる!」と勧誘されて始めてしまったのかもしれませんが、アムウェイビジネスは、成功するためには多大な時間と投資、努力が必要なビジネスなのです。
「ビジネス」と一言にいっても、その種類は星の数ほどありますが、アムウェイをはじめとしたネットワークビジネスは、数あるビジネスのなかでも難易度が高いといわれています。
誤解をしたまま始めて、正しくない方法を続けてしまうと、得るものよりも失うものの方が大きくなってしまいます。
アムウェイを始めたけれど、失敗してしまった人が辿る最悪の末路は、だいたい次の2パターンがあります。
- 大事な人間関係の破綻
- 借金地獄
アムウェイに失敗した人の末路① 大事な人間関係の破綻
アムウェイにはまったけれど思うように成果が出せず、友人・家族・彼氏・彼女などの大事な人たちが離れていってしまう、というパターンです。
具体例として、「アムウェイにはまって家庭が崩壊してしまった男性の話」を紹介しますね。
彼はサラリーマンをしつつアムウェイにお金をつぎ込んでいました。
熱心に活動をしていて、ミーティングだといっては家を空け、土日にすら家にいません。
本人は、「家族のためにアムウェイで成功する!」といって頑張っているのですが、全然家にいてくれないし、アムウェイが原因でいつも赤字の生活で、家庭内では険悪なムードが続いていたのです。
たとえ子どもがいても、奥さんはそんな生活に耐えられません。
結局、離婚して家庭は崩壊してしまいました。
それで稼げていれば家族も文句は言わなかったかもしれませんが・・・。
アムウェイで稼げるようになるにはかなり時間がかかりますからね。
それまで大きなお金を投資し続ける必要もありますから、家族の我慢が続かないのも仕方ありません。
厳しいビジネスですから、成功の保証もありません。
アムウェイで失敗した人の末路② 借金地獄
アムウェイで成果を出そうと頑張りすぎた結果、投資金額が膨らみ取り返しがつかなくなってしまうパターンです。
ネットワークビジネスでは良くあることなのですが、タイトル(ランクのようなもの。階層のなかでの位置のことで、上位のタイトルほど稼げる)を獲得するため、また維持するために商品を買い込むことがあるのです。
この買い込みをやりすぎてしまったせいで、借金を抱えてしまう会員は多いんですよね。
アムウェイ会員が買い込みをするのには、だいたい2つの理由があります。
買い込みのパターン① 自分のグループの売り上げ維持のための買い込み
なんとしても売り上げを維持したくて、買い込みをするパターンです。
たとえば、今自分の傘下(ダウン)に10人のグループがあったとします。
ランクアップ、またはランク維持のために必要な今月の売り上げが、あと10万円足りない、という状況です。
こうなると、せっかくここまで頑張ったのですから、あと10万円くらいなんとかして売り上げようとしますよね。
グループ全体で10万円売れればいいのですから、10人全員があと1万円上乗せして買ってくれればいいのです。
けれど、いつも買っている分にプラスで「あと1万円買ってくれ!」といわれても、応じる会員はなかなかいないでしょう。
末端に近い位置にいる会員であればなおさら、「そんなに買わなきゃいけないなら辞める!」ということになりかねませんので、無理強いもできません。
結局、足りない売り上げ10万円分の商品を自分で買い込むことになります。
10万円なんてかわいいもので、中には数百万円レベルの買い込みをする人もいるようです。
買い込みのパターン② 上位会員(アップ)のための買い込み
上位会員(アップ)から圧力をかけられ、買い込みをしなければならない、というパターンです。
自分の傘下のグループ(ダウン)から見れば自分がトップですが、自分の上の階層の人から見れば、自分はダウンの中の一人にすぎません。
アップがランクアップするために、「あと○○円分買って!」とお願いされることがあるんですよね。
(実際には、ほとんどが「買え!」という強要らしいですが・・・)
「個人事業主として自由なビジネスができる」ということが魅力として語られるアムウェイビジネスですが、ある程度力を持っているアップに「お前のグループで30万売り上げろ!」なんて言われると、なかなか断れないという実態があるのです。
純粋にそのアップを尊敬しているという人や、そこそこ成果を上げてきたのでいまさら辞められないという人は、アップに言われるままにノルマをこなそうとして、足りない分は自分で買い込みをするんですね。
このように、目の前のランクに振り回されて、気付けば借金を抱え身動きが取れなくなってしまうんです。
こんな話はディストリビューターのなかでは珍しくないですから、「ビジネスを続けられなくなってアムウェイを辞め、借金だけが残った」なんてことはよくある話なんです。
アムウェイが起こした「わさび事件」とは?
わさび事件は、アムウェイのディストリビューターの一人が起こした痛ましい事件です。
「わさび事件」なんて、いたずらのような名前の事件ですよね。
しかしこの事件は、アムウェイのディストリビューターが、販促活動の中で人を一人死亡させてしまったという、恐ろしい事件なんです。
1992年、ディストリビューターの男性が、アムウェイのサプリメントの素晴らしさを伝えるために、あるお年寄りに商品の販促を行いました。
相手のお年寄りはぜんそく持ちの方だったのですが、なんとそのディストリビューターはその人にわさびを食べさせたのです。
彼はアムウェイを盲目的に信奉していたようで、なぜか「アムウェイのサプリメントは病気に万能!」と信じて疑っていませんでした。
- ぜんそくの人にわさびを食べさせ発作を起こさせる。
- アムウェイのサプリメントを飲ませる。
- 見事発作が治まりぜんそくが治る、アムウェイの商品がいかに素晴らしいかわかってもらう。
という流れが頭の中にあったようです。
しかし、実際には、アムウェイのサプリメントを飲ませても発作はおさまらず、そのまま相手の方は死亡してしまったのです。
わさびで人を死なせてしまったわけですね。
どう考えても、わざわざ発作を起こさせるなんてやりすぎです。
製品の良さを証明するために、人体実験を行ったようなものですから。
このわさび事件でさらに衝撃的なのは、この事件の後、犯人であるディストリビューターが答えたインタビューの言葉です。
「アムウェイは辞めるのですか?」ときかれて、
「ご遺族に慰謝料を払うために、アムウェイを離れるわけにはいかない。今まで以上にディストリビューターの仕事に励んで、もっと稼げるようにならないといけない」
と答えたそうなのです。
正直、あきれてしまいますよね。
ここまでくると、盲目的に宗教にはまっている人と何ら変わりません。
この事件は、アムウェイが指示したものではなく、一人のディストリビューターが勝手に判断して行った販促活動が原因です。
しかし、世間はそうは見てくれません。
「わさび事件」=「アムウェイの事件」
と認識されます。
たった一人が起こした事件ですが、それによって間違いなくアムウェイの評判が下がり、アムウェイという最大手の印象が下がったことで、ネットワークビジネス全体の評判やイメージも悪くなります。
これがほんとうに難しいところですよね。
素人が簡単に関われるがゆえに(しかも、変な勧誘をされて誤解したまま関わることがほとんど)、間違った勧誘や販促活動があちこちで行われてしまうんです。
結果、死亡事件という最悪の出来事まで起こってしまったわけですし・・・。
アムウェイ=ネットワークビジネス=悪だ!
というイメージが根付いてしまい、さらにネットワークビジネス自体の評判が悪くなるのもしかたありません。
ビジネスを行う際の注意点が、会員全体にいきわたるようにするなど、ネットワークビジネス業界全体でもっと気をつけていくべきですね。
ちなみに、わさび事件以外にもアムウェイがらみの事件はあります。
たとえば、1996年、アムウェイビジネスに行き詰まった神奈川県の主婦が、自殺してしまった事件など。
名古屋の妊婦切り裂き殺人事件も、アムウェイの販売員同士のトラブルではないかとささやかれています。(※こちらに関しては真相はわかっていません)
ネットワークビジネスは、決して違法ではないものの、とにかくトラブルが起こりやすいビジネスです。
もしネットワークビジネスを始めるのなら、勧誘や営業の方法についてしっかり勉強してから取り組むべきですね。
(知識がないままやっていると、知らず知らずのうちに法に触れるような勧誘をしてしまっていた、ということにもなりかねません)
アムウェイの仕組みとは?
ではでは、アムウェイの仕組みについて、徹底的に解説していきましょう。アムウェイは、ネットワークビジネスという仕組みを使って運営している会社です。
では、そもそもネットワークビジネスとはどんな仕組みになっているのでしょうか。
ネットワークビジネスとは
ひとことでいうと、口コミだけで商品を広める仕組みのことですね。
つまりネットワークビジネスとは、人から人へ、口コミや評判を通して流通を作っていくビジネスなのです。
ネットワークビジネスには、
- マルチ商法
- 連鎖販売取引
- MLM(マルチレベルマーケティング)
- コミュニケーションビジネス
- ダイレクトセリング
- 無店舗フランチャイズ
などなど、いろいろな呼び方があります。
ニュアンスの違いはありますが、どれも同じ意味の言葉で、ネットワークビジネスのことです。
(※ちなみに、「ねずみ講」は違法なやり方のことを指すので、同じ意味ではありません!)
日本ではマルチという言葉は嫌われているので、アムウェイ社は「マルチ商法」と呼ばれるのを嫌がっているようですね。
「マルチ商法」という言葉そのものが、悪い評判に繋がってしまうからです。
だからアムウェイは、「うちの販売法式はダイレクトセリングです」と、公式ホームページなどで主張しているんです。
ネットワークビジネスの仕組み
ネットワークビジネスの基本的な仕組みは、「自分の口コミで入会した会員数と、その会員の売上額に応じて、自分にボーナス報酬が帰ってくる」というものです。
まず、自分も誰かから紹介されて会員になりますよね。
その会社の製品を使い、会社のことを知って、「いいな」と思ったら周りの人に口コミで紹介します。
紹介して、気に入ってもらえたら、相手も会員になりますよね。
そして、その人が会社から商品を購入したら、会社から売上数%が報酬として支払われるんですよ。
ようは、会社から広告宣伝費としてお金をもらうわけです。
さらに、紹介して会員になった人が他の人に紹介して、新しく会員を増やしたら、その分も自分に報酬が入ります。
さらにその会員、つまり自分が誘った会員が誘った会員の分も自分に報酬が入ります。
こうして評判を広めて、組織が大きくなれば、自分は何もしなくても、組織の中の誰かが商品を購入するたびに自分にお金が入ってくるんです。
これが、いわゆる「権利収入」というものですね。
簡単にまとめると、会員のネットワークを築くことに対して対価が支払われるビジネスモデル、それがネットワークビジネスです。
ちなみに、ネットワークビジネスを行っているほとんどの会社は、会員自らが購入した分の売上も、収入が入るための条件にしています。
つまり、自分で買った分も、「自分が上げた売上」として計算してくれるんです。
(だからアムウェイにも、自分で商品を買い込みして売り上げを上げようとする会員がいるんですね)
ネットワークビジネスの最大手はアムウェイですが、実はこのネットワークビジネスを取り扱っている会社は、中小の会社もあわせると数千社といわれているほど多いんです。
宣伝費のコストをかけず、セールス部隊をもつ必要がないこの仕組みは、会社にとってもメリットが大きいですからね。
会社によって、報酬を支払うための仕組みが若干異なっているようです。
ネットワークビジネスの報酬は、必ず会社から支払われますからね。
ここは誤解しないでもらいたいのですが、「ネットワークビジネスって結局、友人や知人のお金が自分の収入になるってことでしょ!?」という考え、それはちょっと違います。
たしかに、友人や知人にものを買ってもらうことで収益が発生しますから、その人たちからお金を奪っているような感覚になってしまうのはしょうがないです。
でも、ネットワークビジネスで得る報酬は、あくまで「会社からもらう紹介料」なんです。
「商品を紹介してくれてありがとう!」という会社からの感謝が、お金という対価になって、会員に支払われているにすぎません。
それでも、「やっていることは勧誘や売り込みなんだから、結局お金を奪っているのと変わらないよ!」と思う人もいるかもしれません。
ここはもう考え方の違いなので、なんともいえないところです。
自分が本当に良いと思っているものを紹介するのであれば、そもそもこんな考えにはならないはずですが・・・。
ただ、そんなふうに感じてしまうのであれば、ネットワークビジネスを始めるのは絶対にやめたほうがいいでしょうね。
少し脱線してしまいましたが、ともかく、会員に報酬を支払うのは会社です。
だから、各会社には、「会員として宣伝をしてくれた人(これをディストリビューターと呼びます)に報酬を支払うためのプラン」があるんですよ。
同じネットワークビジネスでも、会社ごとにプラン(報酬の仕組み)は違います。
基本的にはどこも同じような仕組み、構造になっているのですが、それぞれ微妙に違っているんです。
副業でネットワークビジネスってどうなの?
ほとんどの人がネットワークビジネスを副業から始めますが、本業との両立はかなり大変です。
「副業から始めても稼げる!」
「会社を辞めずに始めて、稼げるようになったら辞めればいい。それならもしうまくいかなくても、元の状態に戻るだけで済む」
そんなうたい文句をきいて、副業としてネットワークビジネスを始める人は多いです。
たしかに、フランチャイズ開業など、店舗や事務所を構えるような起業となると、「本業を続けつつやってみる」なんてことは不可能ですからね。
副業から始められるというのは、ネットワークビジネスの大きな魅力の一つでしょう。
しかし、その実態はどうでしょうか。
ネットワークビジネスは、一部の勧誘者がいうように「簡単、楽に儲けられるビジネス」ではありません。
たしかに、ネットワークビジネスで成功している人は、月1,000~2,000万円レベルの収入があります。
だから、「儲かる仕事だ」ということに間違いはないんです。
ただしそれは、かなりの投資と時間、労力を費やして、かつうまく成功できた場合に限り、です。
だから、ネットワークビジネスは決して「楽、簡単に儲かる仕事」ではありません。
とにかく成功までの道のりが険しいビジネスですから、副業として始めること自体に問題はなくても、うまく続けられるかどうかとなると、また話は違ってくるんですよ。
ネットワークビジネスを副業で始めるのは、そもそも会社の規定に反するのでは?
そもそもネットワークビジネスの副業は、会社の副業規定に引っ掛かるのではないか、と心配する人も多いですが、これに関しては問題ありません。
ネットワークビジネスは、あくまで「個人事業主」として行うビジネスです。
つまり、ネットワークビジネスを始めたからといって、その会社と雇用関係になるわけではないんですよ。
不動産や株をやっているのと同じです。
株をしているからといって、クビになることはありませんよね。
副業規定というのは、「複数に雇用されること」を禁止している場合がほとんどです。だから、「既定の観点」から見れば、副業でネットワークビジネスを始めることに問題はありません。
(※もちろん公務員はダメですし、会社によって規定は違ってきます。要確認です。)
ネットワークビジネスが本業に与える恐ろしい影響
副業でネットワークビジネスの活動を始めるのはいいけれど、実際に本業と両立するのはかなり厳しいのが現実です。
ネットワークビジネスの活動は、「人と会う」ことが中心になりますから、当然人と会える時間に活動する必要がありますよね。
ということは、平日の会社終わりや、休日をあてるしかありません。
休む時間などなく、仕事の日も休みの日も当たり前のように遅くなります。
さらに、チームによっては活動終わりにミーティングをすることもあります。
そうなると、帰りは夜中の1時2時ということが続くんですね。
そんな状況で、本業をまともにこなすのは難しいはずです。
そうしたネットワークビジネスの疲れが原因で、職務怠慢で注意、さらにはクビになった人もいるといいますから、本当にきついようです。
また、ネットワークビジネスにはまってしまうと、本業のモチベーション低下は避けられません。
「ネットワークビジネスで夢をかなえてやるんだ!」
と思っていると、本業の会社での仕事がバカらしくなってしまうのです。
早くネットワークビジネスの活動に行きたいのに、残業をしなきゃいけない、なんて日には心底不愉快になってしまったり・・・。そんなやる気のなさは、周りにも伝わってしまいます。
その結果、社内では当然評価が下げられ、「できない人」のレッテルを貼られたり、重要なポジションを外されてしまったりという事態になってしまうのです。
最終的には、ネットワークビジネス会員仲間の「ビジネス活動しやすいように職場を変えるといいよ」という言葉に従って転職すことになるか(ビジネス活動がしやすいということは、派遣やアルバイトなどの仕事になりますね)、
会社にばれて責められたあげく退職するか、という道をたどることになります。
これでは、「副業から始めれば、もしうまくいかなくても元に戻るだけ!」なんて話とはまるで違いますよね。
真面目に取り組もうとすれば、どうがんばっても本業に影響出まくりなわけですから。
ネットワークビジネスは、本業の片手間にやるには厳しすぎます。
少なくとも、本当にそれで成功しようと思ったら、片手間では絶対に無理です。
ネットワークビジネス、ねずみ講との違いは?
ネットワークビジネスの仕組みについて見ていただければわかるように、性質上、トラブルや問題が起きやすいビジネスではありますが、ネットワークビジネスはれっきとしたビジネスです。
一方、ねずみ講というのは「明らかに違法な方法」で行われます。
人に紹介して会員を増やしていくという仕組みが似通っているため、勘違いされやすいんですよね。
では、具体的に「ねずみ講」とはどんな仕組みなのでしょうか。
ネットワークビジネスは、「ものやサービスの移動が伴っていて、かつ永久的に会員全員が報酬を受け取ることができる仕組み」のことをいいます。
それに対して、ねずみ講は「金品配当のみで、会員全員が報酬を得ることが不可能な仕組み」のことです。
要するに、ねずみ講ではお金だけが動くのです。
たとえば、「○円投資すれば□万円帰ってくるよ!」というような話のことですね。
なかには、それが未公開株のようなものだったり、壺やパワーストーンだったり、というパターンもあります。
なんにせよ、ねずみ講は商品を流通するための仕組みとは違います。
ねずみ講は「無限連鎖講」とも呼ばれ、「無限連鎖講の防止に関する法律」という法に触れるので完全に違法なんです。
「無限連鎖講」
無限連鎖講(むげんれんさこう)とは、金品を払う参加者が無限に増加するという前提において、二人以上の倍率で増加する下位会員から徴収した金品を、上位会員に分配することで、その上位会員が自らが払った金品を上回る配当を受けることを目的とした団体のことである。
(Wikipedia‐無限連鎖講 より)
- ウェブサイト開設権と抱き合わせで会員を募る
- ある有限の範囲でしか会費を納めなくていいから、無限連鎖講ではないよ!と主張する
- 物品(債権や壺などの美術品)の譲渡を担保にして、利益が還元されると説明する
などの手口があるようなので、マルチやネットワークビジネスと混同しないように気を付けましょう。
アムウェイの仕組みを図解で解説!
ネットワークビジネスを行っているアムウェイは、基本形に則りながらも、アムウェイ独自の構図と仕組みでビジネスを展開しています。
アムウェイ会員の仕事と報酬の仕組みは、簡単にいうとこうです。
- 会員はアムウェイの商品を購入し、会員以外に転売することができる
- 転売だけでなく、新たな会員の募集や勧誘ができて、それに対して報酬がもらえる
- 会員は一個人、単独の事業者として、誰の指図も受けずにこれを自分のビジネスとして営むことができる
ちなみに、アムウェイの会員報酬の原資は、商品価格のうちの30%の販促促進費から支払われていて、無理に捻出しているわけではありません。
(※商品価格の30%が原価、40%がアムウェイの利益、残りの30%が販促促進費になっています。「原価が高いため良い商品を作れているんだ!」というのがアムウェイ社の自慢のひとつです)
アムウェイの報酬計算で使われる「PV」と「BV」2つのポイント
アムウェイの報酬は、PV(ポイントバリュー)という単位のポイントによって決定される仕組みになっています。
商品によって異なりますが、購入額の約77%のPVが付与されることになってるんです。
この獲得PVは、自分が商品を購入して付与された分だけではなく、自分が勧誘した会員、さらに自分が勧誘した会員が勧誘した会員、そのまた下の会員・・・というように、自分がきっかけで広がったグループの会員全員のPVを合算することができるんですよ。
つまり次のようになります。
・あなたが100円の商品を購入→あなたの獲得PV:77PV
・あなたが100円の商品を購入、さらにあなたが勧誘した会員が100円の商品を購入→あなたの獲得PV:154PV
「で、ポイントが付くのはわかったけど、実際にもらえる報酬はどう計算するの?」と、疑問に思いますよね。
アムウェイでは、月間の獲得PV数に応じて受けられるキャッシュバック額が決まっているので、そこから計算していくんですよ。
獲得PV別のキャッシュバック率はこうなっています。
0PV~3万PV未満 | 0% |
3万PV~9万PV未満 | 3% |
9万PV~18万PV未満 | 6% |
18万PV~36万PV未満 | 9% |
36万PV~60万PV未満 | 12% |
60万PV~100万PV未満 | 15% |
100万PV~150万PV未満 | 18% |
150万PV以上 | 21% |
たとえばあなたが誰も勧誘せず、一人で月3万PV分の商品を購入したとします。
その場合、この通りに計算するとキャッシュバック率は3%ですよね。
つまり、キャッシュバック金額は、「3万PV×3%=900円」ですね。
・・・と、いいたいところなのですが、ここでもう一つ厄介な仕組み、「BV(ビジネスボリューム)」というのが登場するんです。
ちょっとややこしいんですが、BVは実際のキャッシュバック率を算出するのに使用する、ポイントのようなものなんです。
BVの単位は、「1PV=1.3BV」です。
この「BVにキャッシュバック率をかけた値」が、あなたが実際にもらえるキャッシュバック金額になるんですよ。
つまり、こういうことですね。
「3万PV×1.3=3.9万BV」でBVを計算して、それにキャッシュバック率をかけます。
「3.9万BV×3%=1,170円」です。
900円ではなくて1,170円が、実際にもらえる金額なんですよね。
PVのみで計算するよりも若干高くなります。
アムウェイの報酬体系を階層で考える
階層の図で考えてみると、アムウェイの報酬の仕組みがわかりやすいんです。
Aさんを始めとしてできているグループを図にして考えてみましょう。
たとえば、このグループの全員が3万PV分の商品を購入したとします。
それぞれの獲得PVはこのようになりますね。
では、これをBVを使ってキャッシュバック金額に直してみます。
こうなりますね。
しかし、これでは「最初に始めた人が圧倒的に有利じゃん!」となってしまいます。
そこで、後から始めた人も平等にチャンスを得られるように、アムウェイでは「自分の報酬額は、直下のダウンの報酬金額を差し引いた分しかもらえない」という決まりがあるのです。
自分が直接勧誘した会員の報酬額を差し引いた分が、手取りになるわけです。
すると、実際にもらえる報酬はこうなります。
AさんとBさんを見ればわかるように、先に始めた方が必ずしも儲かるとは限らないのです。
このようにアムウェイは、勧誘した人数が多く、直接勧誘した人数が多い人が、より多くの報酬を得られる仕組みになっているんですよ。(CさんとDさんを比べればわかりやすいです)
商品の転売利益というよりは、この勧誘報酬こそがアムウェイの報酬のメインなんです。
ちなみに、デモマケ(マケともいう。マーケティングプランの説明)をしてくるディストリビューターは、必ずといっていいほど上記の図を使ってきます。
「Aさんが私だとして、Bさんがあなた。先に始めた私よりも儲かっているでしょ?たくさん勧誘すればちゃんと報酬になって返ってくる、とってもフェアなビジネスだよ!」という調子ですね。
アムウェイの報酬体系、最大の魅力は「プロデューサーボーナス」!?
ここまで説明したのは「自分のグループの売り上げによって得られる報酬」(これを成績報酬という)ですが、アムウェイではこれとは別に、もっと大きなキャッシュバック報酬を得られる仕組み、「プロデューサーボーナス」というものがあるのです。
「成績ボーナス」とは別に、たくさん売り上げを上げた人にアムウェイから支払われる特別ボーナス、それが「プロデューサーボーナス」です。
- 自分のグループの月間の売上げが、150万PV以上ある
- 自分の直下のダウンのグループの月間売り上げが150万PVを超え、かつ自分のグループの月間売り上げも60万PV以上ある
- 自分の直下のダウンのグループ2つ以上の月間売り上げが150万PVを超える
というのが、プロデューサーボーナスを受けるための条件です。
この条件を満たすと、「アムウェイからプロデューサー認定を受ける」ことができるんですよ。
そして、プロデューサーにはいくつかの称号があります。
これを「ピンレベル」(タイトル)といって、さきほどの条件をどれだけ長く継続できるかによってかわります。
- SP(シルバープロデューサー)・・・1年の内、1カ月以上、条件を満たした状態が続く
- GP(ゴールドプロデューサー)・・・1年の内、3カ月以上、条件を満たした状態が続く
- DD(ダイレクトディストリビューター)・・・1年の内、6カ月以上、条件を満たした状態が続く。(さらにその内、3カ月連続でSPになる必要がある)
この称号、ピンレベルを達成したら、プロデューサーボーナスをもらうことができるんですね。
(ピンレベル達成のことを、「タイトルの獲得」ということもあります)
プロデューサーボーナスは、「自分の直下のダウンのグループ×25%」で計算されます。
たとえば、自分のグループで150万PVを売り上げた場合。
成績別ボーナスの手取りがだいたい19万円だとしたら、「19万×25%=4.8万円」です。
19万+4.8万ですから、合計の報酬は23.8万円ですよ。
かなり大きいですよね。
ただ一つだけ注意しなければならないのは、グループの独立というシステムがあることです。
自分の直下のダウンのグループが、150万PVを達成した場合、そのグループは自分のグループから外れてしまう(独立する)のです。
グループの独立に関して注意する点は2つ。
- 自分のグループの中から独立グループが発生すると、そのグループに関わる獲得PVは自分には加算されなくなる。
- ただし、この独立グループ全体の売り上げの4%が、アムウェイからセカンドボーナス(リーダーシップボーナスという)として自分に支払われる。
図解するとこんな感じですね。
Eさんを含めたグループの会員は独立グループとなり、Aさん、Bさん、CさんのPVに加算されなくなるんですね。
ただし、独立グループを持つCさんは、リーダーシップボーナスとしてEグループ全体の売り上げの4%の報酬をもらえます。
このリーダーシップボーナスは、直下に独立するグループがある人のみに支払われるので、AさんとBさんは、「Eグループの売り上げ4%」のボーナスを受け取ることはできません。
ちなみに、もしEさんの独立グループが、「ある月だけ売り上げ150万PVを達成できなかった」としたら、その月はEグループの売り上げ分のPVもCさんに加算されます。(もちろんその月は、リーダーシップボーナスはなしですよ)
普通なら、「自分のグループから独立グループが出たら、自分の報酬が減って損だ!」と思えるところを、アムウェイはこの「独立グループを育てた君は偉い!」というリーダーシップボーナスによって、うまく補っているんですね。
アムウェイで儲かる仕組みの真骨頂、「SIPボーナス」とは?
独立グループを増やすことによって、さらにピンレベルが上がり、アムウェイから「SIPボーナス」という年次ボーナスがもらえるのです。
SP(シルバープロデューサー)<GP(ゴールドプロデューサー)<DD(ダイレクトディストリビューター)というふうにピンレベル(称号)が上がる、という話をしましたが、これにはさらに続きがあるのです。
- SP(シルバープロデューサー)
- GP(ゴールドプロデューサー)
- DD(ダイレクトディストリビューター)
- ルビーDD
- サファイアDD
- エメラルドDD
- ダイアモンドDD
- クラウンDD
- クラウンアンバサダー
このように、DD(ダイレクトディストリビューター)のあとは、宝石の名前が頭に付きます。
もちろん、この階級が高ければ高いほど大きく稼げます。
これらのピンレベルは、継続した期間によってもっと細分化されています。
多くの階級が存在するので、達成するための条件と年収の目安を、詳しく表にまとめました。
表を見てもらえればわかるのですが、名前の仕組みはこんな感じになっています。
- ファウンダースは「12カ月」という意味で、12カ月連続で達成すると名前に付く
- 宝石の名前のみのタイトルは、1年の内6カ月達成できればOK
ボーナス名 | 最低条件 | 年収(目安) |
SP | 150万PVの達成で獲得、1カ月継続 | 10~100万 |
GP | SPを3カ月継続 | 100~200万 |
DD | SPを6カ月継続(その内、3カ月連続している必要がある) | 200~400万 |
F(ファウンダース)DD | SPを12カ月継続 | 400~500万 |
R(ルビー)DD | FDDの条件を満たしたうえで、1年の内、1カ月だけ300万PV | 450~550万 |
FR(ファウンダースルビー)DD | 12カ月すべて300万PV | 500~600万 |
S(サファイア)DD | 自分のグループ内にDDを2人以上作り、6カ月継続 | 600~800万 |
FS(ファウンダースサファイア)DD | 自分のグループ内にDDを2人以上作り、12カ月継続 | 700~900万 |
Em(エメラルド)DD | 自分のグループ内にDDを3人以上作り、6カ月継続 | 800~1,200万 |
FEm(ファウンダースエメラルド)DD | 自分のグループ内にDDを3人以上作り、12カ月継続 | 1,000~1,300万 |
D(ダイアモンド)DD | 自分のグループ内にDDを6人以上作り、6カ月継続 | 1,200~2,500万 |
FD(ファウンダースダイアモンド)DD | 自分のグループ内にDDを6人以上作り、12カ月継続 | 2,500万以上 |
ExD(エグゼクティブダイアモンド)DD | 自分のグループ内にDDを9人以上作り、6カ月継続 | 3,000万以上 |
WD(ダブルダイアモンド)DD | 自分のグループ内にDDを12人以上作り、6カ月継続 | 5,000万以上 |
TrD(トリプルダイアモンド)DD | 自分のグループ内にDDを15人以上作り、6カ月継続 | 6,000万以上 |
C(クラウン)DD | 自分のグループ内にDDを18人以上作り、6カ月継続 | 8,000万以上 |
CA(クラウンアンバサダー)DD | 自分のグループ内にDDを20人以上作り、6カ月継続 | 1億以上 (山崎拓巳氏など20名ほど) |
FCA(ファウンダースクラウンアンバサダー)DD | 自分のグループ内にDDを20人以上作り、12カ月継続 | 5億以上 |
DCA(ダブルクラウンアンバサダー)DD | 自分のグループ内にDDを40人以上作り、6カ月継続 | おそらく10億以上 (中島薫氏のみ) |
数字を見てもらえればわかるように、独立させたグループの数が多いほど、ランクが上がっていきます。
ひとつ注意してほしいのですが、この表に書いている条件は、あくまで最低条件です。
細かい条件のすべては、アムウェイの公式HPにも公開されておらず、どこにも情報が載っていません。
SP以上のタイトルを獲得すると、「リーダー講習」というものを受けることになっています。ディストリビューターに対しては、そこでピンレベルに関する詳しい説明がなされることになっているのです。
ピンレベルに達しなければ詳細を教えない、という決まりがあるんですね。
アムウェイのディストリビューターの中では、まず「エメラルドDD」を目指すのが一つの目標になっています。
年収だけ見ると、サファイアクラスまでいけば十分稼いでいるように見えますが、税金や商品の買い込み、ダウンとのつきあいなど、出費のことを考えるとサファイアでもまだまだ手取りは少ないのです。
エメラルドDD年収(700~900万円)まで獲得してようやく、専業ディストリビューターで生活できる最低限の収入(サラリーマンと同じくらいの手取り額)になります。
ずばり、アムウェイで成功したら儲かるの?
さて、アムウェイは怪しいわけではなく、仕組みや体制がしっかりしていることは説明してきたとおりですが、じゃあアムウェイで成功者になって儲けることはできるのか?というと、はっきりいって難しいです。
アムウェイのビジネスは、本気で儲けようと思ったら活動経費がばかにならない、という話をしましたよね。
なので、頑張ってSPやGPのタイトルを獲得したとしても、そのていどでは活動経費で利益がすべて飛んでいってしまいます。
ディストリビューターの収入だけで生活するには、最低でもエメラルドDDのピンレベルを達成しなければなりません。
ディストリビューターの収入のみでは生活が厳しいのであれば、それは儲かっているとは言い難いですからね。
「アムウェイで儲かるには、最低でもエメラルドDDのタイトルが必要」。
では、それを達成するのはどれほど大変なのでしょうか?
エメラルドDDを獲得するには、「独立グループを3つ持つ」というのが最低条件です。
独立グループを3つということは、つまり「月に450万PV」も売り上げなければいけないんですね。
1PV=1.3円だから、なんと585万円です。
1年間もの間、毎月585万円も売り上げなければならないのです。
これってすごく大変なことですよ。
585万円なんて、アムウェイ商品の中でも特に高額な「鍋」や「浄水器」を50個買ってもまだ足りません。
「じゃあ、頑張って会員を増やして商品を買ってもらえばいい!」と思われるかもしれませんが、ちょっと待ってください。
月585万円売り上げるのに必要な会員の人数って、どれくらいになるか考えてみましたか?
たとえ会員で、アムウェイ商品を良く購入する人だとしても、化粧品やサプリメントなどで月3万円が限界でしょう。
585万÷3万=195人です。
エメラルドDDになるには、最低でも「アムウェイ商品を毎月3万円購入する会員が、195人も必要」ということになりますよね。
すごく頑張って月に5人勧誘したとしても、195人に達するまでに3年もかかります。
(自分のダウンが頑張ってくれればもう少し早いかもしれませんね。それにしても、そもそも月に5人も勧誘して会員になってもらうなんて、あまり現実的じゃないですが)
そして、なによりも大変なのは「それを継続しなければ、容赦なく収入はなくなる」という点です。
ピンレベルは、獲得した後も毎月リセットされます。
エメラルドDDのタイトルを維持しよう、アムウェイで一生食べて行こうと思ったら、1年間といわず一生「月585万円以上の売り上げ」を維持しなければなりません。
勧誘した人たちも、ずっと月3万円買ってくれるとは限りませんし、退会してしまう可能性だって十分にありますよね。
さそった会員が退会してしまわないように、定期的に連絡を取ったりなど、ダウンのフォローも相当大変になるはずです。
フェアな報酬体系と合理的な仕組みが自慢のアムウェイですからね。
もし、怠けたりうまくいかなかったりして、一度でも売り上げが450万PVを切ってしまったら、容赦なくエメラルドDDの称号は剥がれますし、報酬も下がります。
アムウェイだけで生活できる最低ラインのエメラルドDDを維持するだけでも、これほど大変なのです。
これを考えてもなお、「アムウェイなら成功できそう」、「アムウェイなら、頑張れば自分でも成功者になれるんじゃないか!?」なんて思う人はまずいないと思います。
もしいたなら、その人はかなり膨大な人脈を持っているか、もしくは恐ろしいほど勧誘の技術に長けているんでしょうね。
アムウェイも、確かに成功すれば儲かるのです。
ダイアモンドDDクラスになると、年収も2,000万円を超えますからね。
ただ、成功するまでの道のりが恐ろしいほど厳しく、ビジネスとしては勝算が低すぎるというのが現実です。
アムウェイまとめ
アムウェイは、きちんとしたネットワークビジネスの仕組みを持っていて、決して評判通りの胡散臭い会社ではありませんが、「アムウェイで成功を目指す」となるとかなり難しい、というのが事実です。
そもそも、「参加者全員に平等にチャンスがある」というのはどうなのでしょうね。
たしかに報酬の計算方法は平等ですよ。
でも、「10万人しかユーザーがいなかった市場」を開拓するのと、「70万人のユーザーがいる市場」を開拓するのでは、労力や難易度がまるで違うのは明らかですよね。
しかもアムウェイは日用品がメインなのですから、なおさらです。
「良いものを友達や家族に教えたら、運よく口コミが広がっていつの間にか副収入が30万円に!」なんて、アムウェイが上陸したてでネットワークビジネスが盛り上がっていた時期なら、もしかしたらあったかもしれませんが、今の日本でそんな運のいいことはまず起こりません。
もし今からアムウェイビジネスを始めるなら、会社や製品のこと、営業のノウハウ、また競合になる他社の商品のことまでしっかり勉強して、魅力を説明できるようになることです。
結局、普通の営業さんのやっていることと同じ努力をしなければなりません。
それでも、不景気で人口も減っている日本で、アムウェイビジネスを成功させるなんて至難の業でしょうけど・・・。
「アムウェイビジネスはたった3,600円で起業できる」、「関係は上司でも部下でもないから、独立した個人事業主になれる」というのがアムウェイビジネスの魅力として語られたりもします。
確かに、その言葉だけきいたら、すごく魅力的な仕組みのビジネスだと感じますよね。
でも、ちょっと落ち着いて考えてみましょう。
これは、見方を変えれば「本部は関係ない」と言っているのと同じなのです。
仲間内でのトラブルや、販促活動の中でトラブルがあったりしても、「本部は責任持ちません」ということです。
まあ、個人事業主として独立するのですから、「すべてが自己責任」というのは、当たり前といえば当たり前ですね。
ただ、アムウェイでのビジネスは「個人事業」と言ってはいるものの、アップからの威圧やダウンのフォローなど、仲間内でのコミュニケーションもかなりめんどくさいのが実態です。
こういった事情も踏まえて、
- 「製品や営業について必死に勉強できる」
- 「地道に営業する努力ができる」
- 「稼げるようになるまでそれなりの投資を続けられる」
- 「個人事業主としてすべてに責任を持てる」
- 「アムウェイが好き!」
という人は、アムウェイビジネスに挑戦してみても良いかと思います。
でも、あなたがもし、
「アムウェイのビジネスに興味がある」のではなく、「儲かるビジネスをしたい」、「楽に稼ぐ方法を知りたい」と考えているのなら、アムウェイビジネスよりも効率のいいビジネスはたくさんありますから、べつの方法を探ってみるほうがいいでしょうね。
- アムウェイに興味があって、アムウェイの営業をしたいのか。
- リスクを取ってでもネットワークビジネスをやりたいのか。
- リスクが少なく、楽に稼げるビジネスがしたいのか。
自分がやりたいことをよく考えて、挑戦するビジネスを選びましょう。
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